新居のご購入おめでとうございます。
きっとこれからの新居生活の事を想像して、ウキウキしていることでしょう。
でも、入居前に内覧会と言うイベントはありませんか?
内覧会ではお家に入居前に建物に不具合はないか?どんな家具が入るか等を確認できる機会です。
そのような大事な場所なのに。
「内覧会って何をすれば良いの?」
と言う方が結構いらっしゃるのです。
そこで、内覧会を控えている方に向けて、建設業界に勤務し、マンションの内覧会に社員としてお立ち会いさせていただいた経験と、自分の住宅を購入した際に経験した事を踏まえて、少しアドバイスをさせて頂こうと思います。
1・知識編
こちらではそもそも内覧会では何をするのかについて簡単に説明しようと思います。
何をするのか知らないと計画を立てることもできませんので、よく分からないと言う方はしっかりと確認してください。「そんなの言われなくても分かるよ」と言う方はすっ飛ばしてください。
なぜ内覧会を開くの?
そもそもなぜ内覧会を開くのかといいますと、冒頭でも少し触れましたが、入居前に建物に不具合がないかどうかをご入居者様自身の目でご確認いただく事が最大の目的となります。
この「入居前」という事が重要でして、つまりは「この部屋を触ったのは施工者しかいない」という時点で不具合を見つけた場合、すべて施工者の責任において補修する義務があるのです。
この機会を逃すことはありません、しっかりとご活用してほしいと思います。
内覧会は何をするところなの?
内覧会で行う事にはざっくり次の二つがあります。
1.建物に不具合がないかどうかの確認
2.寸法(家具が置けるかどうか等)の確認
それぞれどういうことかをざっくりと説明致しますと。
建物に不具合がないかどうかの確認
新築住宅とはいえ工場生産とは違い、全てその場で作り上げて行きますので、充分気をつけていても何処かしらに不具合が生じてしまう事がります。
その為、実際に入居し、部屋を使用する前に不具合がないかどうかを確認していただきます。具体的には
◯床、壁、天井等に傷、ヘコミ等の不具合は無いか
◯設備は問題なく使用できるか
◯扉や窓の建て付けは問題ないか
の3点を主に調べる必要があります。
それぞれの詳しい内容については後ほどお話しさせていただきます。
寸法の確認
建売の住宅ではない、つまりは建物が完成した直後に入居する予定の場合、入居予定の部屋に入れる機会は、通常内覧会の時になります。
その為、置きたい家具が実際に設置できるか確認できる少ない機会になりますので、しっかりと確認しないと後悔する事になりかねません。
この時に測る必要のある場所は
◯各扉の寸法
◯家具を設置する場所の寸法
となります。こちらについての詳しい内容も後程お話しさせていただきます。
以上が内覧会の主な内容となります。どうですか?大変そうに感じましたか?
大丈夫です。一つ一つこなして行けばちゃんと確認できますよ。
2・準備編
このパートでは内覧会に臨む前に準備しておきたいことを3点お伝えします。
(1)持っている家具の寸法を確認しよう
先ずは新居に持ち込む家具の大きさを確認してメモしておきましょう。
持ち込みたい家具の長さ、幅、高さでそれぞれ1番数値の大きい箇所を確認します。
新調したい家具がある場合もあらかじめ大きさを調べておきましょう。
(2)必要な道具を用意しよう
内覧会へ手ぶらで行こうと思っている人は少ないと思いますが、実際に何を持っていけば良いのか分からない方もいらっしゃると思います。
そこで、最低限これだけは持って行った方が良いと思うものをピクアップしましたので確認して見てください。
•メジャー
これが無いと始まりません、今後も何かと出番があると思いますのでこの機会にしっかりとしたメジャーを購入することをおすすめします。
こちらにメジャーの選び方をご紹介していますので是非参考にしてみてください。
•筆記用具
3色のフリクションボールペンと呼ばれている消えるボールペンが1本あるだけで十分ですのでおすすめです。
描き直すときに頭で擦ると消えるうえ、ボールペンなのではっきりと記入することができますよ。
•図面(パンフレット)
内覧会での指摘事項や寸法をこちらに記録して行きます(指摘事項については施工会社の方でも用意して貰える事があります、ただし、控えがもらえるかどうかは事前に確認してください)。
恐らく住宅を購入する際に図面又はパンフレットをお渡しされていると思います。
寸法用に1枚、補修箇所のチェック用に1枚、予備に1枚の3枚程度あれば安心だと思います。
•カメラ
スマホをお持ちで無い方は必ず持って行きましょう。
不具合箇所や家具を置く場所の状況等を後から確認するのに必要となります。
•バインダー
内覧会では歩き回りながら確認して行きますのでバインダーが有ると書き込む時にとても便利です。
・クラックスケール
こちらは戸建て住宅を購入された方が持っておくと良い道具となります。
ホームセンターでも1000円程度で売られています。
ひび割れが生じていた時にその幅を確認することが出来ます。
どのように使用するかは後ほどご紹介します。
(3)当日のシミュレーションをしてみよう
いきなり本番を迎えてしまうと恐らくあっという間に内覧会の時間が過ぎてしまうことでしょう。
当日、慌てないために予め自分の今住んでいるお家で内覧会のシミュレーションをしてみましょう。
1回経験して置くだけで大分余裕ができるはずです。
では、具体的に押さえるべきポイントを確認していきましょう。
一・建物に不具合がないかの確認
最初に建物に不具合がないかどうか確認しましょう。
コツとしては玄関から一番遠い部屋から順繰りに一つ一つ確認していく事です。
本番では施工店若しくは売主の担当者がチェックするための図面とテープを用意してもらえると思いますが、ここでは練習なので100円ショップなどで付箋等を用意して見つけた不具合箇所に貼り付けてみます。
1.床、壁、天井等に傷、ヘコミは無いか
もう少し細かく分けるとクロス、建具(扉・物入れ等)、フローリングの仕上がりを見てください、それぞれ確認する箇所をお伝えします。
傷、汚れ、へこみは入居後に発見しても対応してもらえない可能性が高いので、しっかりと確認しましょう。(こことても重要ですのでしっかりと押さえておきましょう)
・・・補足の方が長文になってしまいましたね・・・気を取り直して次行きましょう(汗)
2.設備は問題なく使用できるか
普段の生活で使用する換気扇、扉、窓等が正常に使用できるかどうかを確認します。以外に見落としがちとなる場所なのでしっかりとチェックしていきましょう。
3.扉や窓の建て付けは問題ないか
住宅には様々な扉や窓があります。玄関扉、個室の扉、収納扉、引き違い窓や網戸等々。
それらを実際に使って問題ないか確認してみましょう。
4.戸建ての場合
戸建ての場合は上記までの項目に加えて外回りの確認も行うことになります。
少し見る部分が多くなりますが、大事な所なのでしっかりとチェックしましょう。
二・寸法の確認
家具を置くために寸法を測ると思いますが、考えておいた方が良いことが何点かあります。
私自身の実体験もありますので、ご紹介したいと思います。
1.各扉の寸法
何はともあれ先ずは設置する場所を測りたくなる気持ちはとても分かります。
でも敢えて1番に扉の寸法を挙げたかといいますと、扉を通らなければ家具を運び込むことが出来ないからです。
考えてみれば当然のことですよね。
でも実は扉が通らなくて泣く泣く家具を手放さざるを得なくなった方がいらっしゃるのです。
そのようなことにならないためにも先ずは扉の寸法を確認しておきましょう。
2.家具を設置する場所の寸法
いよいよ実際に家具を置くところを測ります。
事前に調べておいた家具の大きさが収まるかどうかを確認するのですが、考慮しておいた方がいい事について何点かお伝えします。
3・当日編
ここまでしっかりと準備して来られたならば、もう内覧会でも心配することはありません。シミュレーションでも述べてきた事を行っていきましょう。
ここでは当日の心構え的な事をお伝えしたいと思います。
1.当日の担当者とは仲良くしましょう
我々も一人の人間です。是非とも担当者とは普通に接していただきたいと思います。
何も特別なことをして欲しいのではなく、対等な立場として接して頂きたいのです。
中には最初からこちらを敵視したように威圧的な態度で来られる方もいらっしゃいますが、こちらの心象が悪くなるだけでお互いに利はないです。
最初にもお伝えしましたが、工場内で生産されている商品ではなく、その場で作り上げていく特性上、どんなに注意を払い、どんなに目を凝らして確認しても不具合は生じてしまうのです。
是非ともそのことを念頭に置いて頂きたいと思います。
2.出来る限り写真で記録を残しましょう
指摘した箇所はもちろんですが、それ以外にもあらゆるアングルから何もない状態のお部屋を撮影しておきましょう。
後ほど役に立つことがあるかもしれません。
念のため担当者に一言申し出てから写真をすると良い印象を与えることが出来るかと思います。
3.図面に確認したところをチェックしましょう
限られた時間の中でチェックしていかないといけないのでどこを確認し終えたかを一目で分かるようにしましょう。そこで役に立つのが図面です。
図面には壁の位置や窓の位置などが記載されていますので、確認し終えた壁や窓をレ点等でチェックしていけば今どこまで確認が出来ているのか、出来ていない場所はどこなのかが一目でわかります。
チェックリストを作成して確認するのも良いかと思います。
が、一般の方には難しいことかもしれません。
そこで、皆様のお役に立てればと思いチェックリストを作成してみました。
ご参考までにお使いいただけたらと思います。
川崎の眼鏡おやじ オリジナルチェックリスト
こちらは私が作成したチェックリストです。
少ない時間の中でご入居前に必ず確認しておきたい項目をまとめましたので
是非ご参考ください。
川崎の眼鏡おやじオリジナルチェックリスト
最低限押さえておきたい全21項目!!
ぜひ貴方の内覧会でお役立てください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
少し難しいお話もさせていただきましたが、一生のお住まいですので頑張ってくださいね。
分からない事がありましたら遠慮なく担当者にご質問してください。
私たちもご入居者様にご納得いただいて欲しいので誠心誠意お答えさせていただきます。
それではまた、別の機会にお会いしましょう。
川崎の眼鏡おやじでした。
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